液タブ(液晶タブレット)を使う際、液タブのセッティング方法は大体次の3通りがあります。
- スタンドを使う
- モニターアームを使う
- そのまま机に置く
最初自分はスタンド使ってたんですが(なんかジョジョっぽい)、ここしばらくはモニターアームを試しに使ってました。
で、気付けばその状態で約9カ月経過。
……使用感最強やん!
というわけでその間感じたメリットやデメリットをレビューしていきます。
ぶっちゃけめっちゃおすすめなんで、VESAマウント対応の液タブ使ってる方は試してみてください!
使ってるモニターアーム『HP シングルモニターアーム』のスペック
今回自分が使ったモニターアームはHP(ヒューレットパッカード)の『シングルモニターアーム』。
スペックはこんな感じ。
積載荷重範囲 | 3.1kg〜9.1kg |
---|---|
高さ調整 | 33cm |
チルト角度 | 上向き70°、下向き5°の合計75° |
VESA規格 | 100×100mm穴、75×75mm穴 |
付属ネジ | M4×10ナベ小ネジ4個、M4×10つまみネジ4個 |
モニターアームで有名なメーカー『エルゴトロン』のOEM品です。なのでモニターアームとしての品質は結構信頼できますね。
近い商品でエルゴトロンの『LX デスクマウント』や、HPと同じくエルゴトロンOEM品の『Amazonベーシック デスクマウント』があります。これらと比較すると付けられるモニターの最大荷重が小さい分(上記2種が11.3kgなのに対し、HPのは9.1kg)、ちょっとお値段が安いのが特徴。
……なんですが、最近値上がりしたのかAmazonベーシックよりお高くなってる。また安くなってくれたらいいんだけどな……。
そしてこのモニターアームに取り付ける液タブは、ペンタブ業界大手ワコムの『Cintiq16』。
高級路線のワコム液タブの中では比較的お手頃価格なモデルですね。それでもナカナカなお値段だが。
しかしその分ペンの描き味は最高。流石ワコム。
初めての液タブで失敗したくないならとりあえずこれ買っとけ!ってレベルの良モデルです。おすすめ。
Cintiq16+シングルモニターアームの組み合わせで感じたメリット3つ
ではまずメリットからまとめていきます。
今回メリットに感じたのは次の3つ。
メリット① 液タブの揺れはほぼ無し!安心してイラストが描ける!
恐らく液タブにモニターアーム取り付けるか悩んでる方の、1番気になるのがこれですよね。
自分もここがめちゃくちゃ心配でした。
しかし実際使ってみた結果、自分がイラスト描く時はそんなに揺れは感じませんでした。
流石に全く揺れないってわけじゃないですが、描く線がブレたりすることはなく、イラスト作業に支障が出る程じゃありません。
筆圧の変化もしっかり付けられるので、スタンドに液タブ乗せて描く時とほぼ同じ感覚で線が引けます。
シングルモニターアームの積載最大荷重が9.1kgなのに対し、Cintiq16の重量が1.9kgとかなり余裕があるのも関係してそうですね。
何はともあれ、モニターアームでも安心してイラストが描けると分かった時はホッとしたぜ。
どうしても揺れが気になる場合は液タブを接地させる!
という場合は、液タブを机に接地させちゃいましょう。
モニターアームに付けるのが大型液タブの場合でも、これで揺れはほぼ無くなります。
「揺れは絶対許さねぇ!」って方はお試しあれ。
メリット② 液タブの移動がめちゃくちゃスムーズ!描きやすい位置にサッと持ってこれる!
これはモニターアーム使う上での最大のメリット。
シングルモニターアームの広い可動域のおかげで、自分の描きやすい位置に液タブをスムーズに移動&位置調整できます。
この「スムーズに」ってところが特に重要。
さっきも触れた通り以前はスタンドを使ってたんですが、もちろんスタンドでも液タブの位置調整はできます。
ただスムーズに、とはいかないんですよね。
横方向に動かすならスタンドを引きずるor持ち上げないといけないし、高さ方向なら液タブ乗っけたままだとやり辛いんで液タブのけなきゃいけない。
……といった感じでまあまあ面倒です。
しかし!モニターアームに変えてからはこの煩わしさは完全になくなりました!
「液タブをちょびっとだけ動かす」といった微調整も簡単にできるんでほんとストレスフリー。おかげでお絵描きが前より楽しいぜ。
あとスタンドだと液タブ使わないときは邪魔になるんでしまわないといけないってのもなかなか面倒。
モニターアームなら邪魔にならないところにスイーっと楽に動かせるんでそこもまた良し。
メリット③ 自由に液タブ動かせるから使わないときはお手軽にデュアルディスプレイ環境に!
個人的にこれがモニターアーム導入の決め手。
ご存じの人もいるかと思いますが、液タブって要はペン操作できるディスプレイなんでパソコンモニターとしても使えます。
そしてメリット②で述べた通りモニターアームは液タブの位置を自由自在且つ簡単に調整可能。
つまりイラスト描かない時は液タブをメインモニターの横に持ってくれば、お手軽にデュアルディスプレイ環境にできちゃうんです!
これもスタンドにはない、モニターアームならではのメリット。
スタンドだと場所取るし、液タブの角度を垂直にするのが難しい(垂直にすると液タブが倒れちゃう)ですからね。
お絵描き環境だけでなく、普段のパソコン環境も改善してしまうとは、モニターアーム恐るべし。
シングルモニターアームのデメリット2つ
といった感じで使用に関してはメリットだらけだったんですが、その他の点では少々デメリットも……。
デメリット① 液タブ直置きやスタンドに比べるとお金がかかる
1つはやっぱり費用面。
液タブ直置きは当然のこと、スタンドと比べるとどうしてもお金がかかります。
もちろん安いモニターアームもありますが、安物はどうしても強度面や揺れの問題が出てきちゃうことも……。
それを考えると、液タブに使うなら安物のモニターアームは避けた方が無難だと思います。
といった感じで少々お金はかかりますが、上記の通り値段以上のメリットもありますので個人的に全然損には感じていません。
デメリット② モニターアーム付属のネジがCintiq16には合わなかった
これはどっちかというと機材の組み合わせの問題ですね。
今回使ったモニターアームのネジなんですが、ちょっと長くてCintiq16には合いませんでした。
付属のネジの長さが2種類とも10mmなのに対し、Cintiq16のネジ穴の深さは約6mm。モニターアームの取付板の厚みが2mm程度なんでこれだと液タブが固定できない……。
なんでCintiq16とHPシングルモニターアームの組み合わせで使う場合は別途短いネジ(サイズはM4)を用意しといてください。
自分は手元にあったM4×8(サイズがM4でネジの長さが8mm)のナベ小ネジで取り付けましたが、ネジ穴の深さ的にギリギリなんでM4×6のが無難かも。
あるいはワッシャーをスペーサーとして使うのもアリ。……まあネジが無くてワッシャーがあるご家庭は少ないと思いますが。
因みになんか薄い板状のものをモニターアームの取付板と液タブの間に挟んで固定するという方法もあります。ただ柔らかい材質だとネジの緩みの原因になるんで避けたほうが無難かも。
何れにせよ、モニターアーム導入の際は付属のネジが液タブのネジ穴のサイズ・長さに合ってるかどうか、事前にご確認下さい。
モニターアーム購入時の疑問点2つとその回答
あとモニターアームを購入する際に出てきやすい疑問点2つと、その個人的回答をまとめておきます。
Q.エルゴトロンとAmazonのやつとHPのやつ、どのモニターアーム買えばいいの?
A.ぶっちゃけどれでもいいけど、総合的にはAmazonのがおすすめです。
おすすめのモニターアームを検索すると大体エルゴトロンのLX デスクマウントかAmazonベーシックのやつが出てきますよね。
加えてそれらの関連商品見てると今回のHPのやつが出てきて、こちらもレビューは良さそうな感じ。
「結局どれがいいんだよ!」ってなっちゃいますが、ぶっちゃけ全部エルゴトロン製なんで品質面で言えばどれでも問題ないと思います。
そのうえで、1つおすすめを挙げるならAmazonベーシックのやつがいいかな、って感じです。
上記3つのモニターアームの特徴をザックリ説明すると次の通り。
- LX デスクマウント……保証期間が10年と長いが値段が高い。
- Amazonベーシック……LXより安く性能も一緒だけど保証期間はLXより短い(1年)。
- HP シングルモニターアーム……3つの中で1番値段が安いが最大積載荷重がちょっと低い。
どれも一長一短なんで、どのメリットが自分にとって1番大きいか、で選ぶのがいいと思います。
中でもAmazonベーシックは性能が高く、度々セールで安くなるので特におすすめですね。
って話ですが……
うん。Amazonベーシックのセールまで待てんかった。とにかくすぐモニターアーム欲しくて……。
セール中のAmazonベーシックと比べてそんな高いってわけでもないし、Cintiq16は軽いからHPのでもいけるかな、って感じで買っちゃいました。
まぁいつ買ってもそこそこ安い、というのもHP シングルモニターアームのメリットっちゃメリットですね。
……だったんですが、最近値上がり気味でAmazonベーシックより高いことが多い。
また安くなるかも知れないんでその時は狙い目ですが、今のところはAmazonベーシックがお値段的に無難です。
因みにLX デスクマウントもセールでAmazonベーシックと同じくらいの値段になることもあるんで、その時はかなりおすすめ。
Q.補強プレートは用意すべき?
A.用意したほうが無難だと思います。
補強プレートとはモニターアームを取り付ける際、机と一緒に挟むプレート。
Amazonとかでモニターアーム見てるとおすすめ商品で出てきたりしますね。
無くてもモニターアームは使えるんですが、個人的には用意しといた方が無難だと思います。
というのも、補強プレートないとちょっとモニターアーム傾きやすいんですよね。
モニターアーム本体が傾くと液タブの揺れに繋がる可能性もあります。
モニターアームの締め付けをめっちゃ強くすれば傾きもマシになるんですが、そうすると机が傷付いちゃう(特に天板の裏側。モニターアームの金具がもろに当たるから)……。
普通のPCモニターに使うなら無くていいかもですが、液タブにモニターアーム使うなら補強プレートはあった方がよさそうです。
幸いそんなに高価なものじゃないのが救い。
まとめ 液タブ使ってるならモニターアームは導入の価値あり!
いろいろ書きましたが、
- そこまで揺れること無く液タブを固定できる
- 自分の描きやすい位置に液タブを移動できるのでイラスト制作の作業性が向上する
- 液タブの移動がスムーズだからデュアルディスプレイ環境への移行も楽々
と良いこといっぱいのモニターアーム。
特に絵描きとしては、作業性向上のメリットの大きさは計り知れません。
液タブ使いなら導入して損はないと思います。
あと個人的にデュアルディスプレイやりやすいのがすっごく良い。
今もブログ書きながら液タブにYouTube映してます。おかげで作業が進まんぜ(おい)。
そんな作業環境もパソコン環境も快適にしてくれるモニターアーム、ぜひ試してみて下さい!
今回は以上!それではノシ