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【Synthesizer V AI】HANASUメイカーが重音テトSV喋らせてみた!トークもスゴすぎる!【調声晒しあり】

ついに、ついにこのときが来たぞ!

ボーカルシンセサイザーソフトSynthesizer Vの新歌声データベース『Synthesizer V AI 重音テト』、通称『重音テトSV』が発売されました!

Synthesizer V AI 重音テト パッケージ
購入したのはパッケージ版。プレスリリースの直後に速攻予約しました。
新衣装可愛い!

自分最推しのUTAU音源さんがまさかの商業ソフト化を果たし、もう驚きと喜びで胸がいっぱいです。テトさんおめでとう!

YouTubeやニコニコでは早速色んな方々がオリジナル曲やカバー動画を投稿されてます。どれも歌唱力がヤバい。流石SynthV AI。

「SVテトさんなら自分でもそこそこのカバー動画作れるのでは……?」なんて思いましたが、自分はHANASU(UTAU音源さんを喋らせること)が本業のHANASUメイカー。

なんで、早速SVテトさんにも喋ってもらいました!

今回はその時に感じたSVテトさんの特徴を、メリットとデメリットに分けてまとめていきます。

その他、喋らせたサンプルや調声晒しなんかもご紹介。

  • HANASUやトクロやってんだけど、重音テトSVのお喋りどんな感じ?
  • UTAU版重音テトのHANASUと比べてどう違う?
  • SynthVでの喋りってどんな感じで調声してんの?

といった疑問をお持ちの方の参考になれば幸い!

先に結論言っちゃうと、SVテトさん、めっちゃ喋ってくれます。歌だけでなくトークもすげぇ……!

「SVテトさん欲しいけど歌の調声なんてできんしな……」という方!SVテトさんとお喋りするという選択肢もあるぞ!

因みに下の方でも解説してますが、SVテトさんとSynthesizer V Studio Pro両方欲しい場合はSynthesizer V Studio Proスターターパック買った方がお得だぜ。

Contents
  1. 重音テトSVのスペックとか
  2. SVテトさんはこんな感じで喋るぞ!重音テトSVのトークサンプル5種
  3. ここがいいね!UTAUテトさんと比較したSVテトさんのメリット3つ
  4. ここはもうひとつかな……UTAUテトさんと比較したSVテトさんのデメリット3つ
  5. SVテトさん関連でありそうな疑問3つと個人的回答
  6. まとめ UTAUテトさんとはまた違ったお喋りをしてくれるSVテトさん!新たな選択肢として可能性を感じるぜ!

重音テトSVのスペックとか

Synthesizer V AI 重音テトのスペックとかはざっくりこんな感じ。

得意な音域 D3~G5
対応ボーカルスタイル Joyful、Cute、Power、Mellow
歌唱の対応言語 日本語、英語、中国語
販売スタイル パッケージ版、ダウンロード版
通称 重音テトSV、SVテトさん 等
担当イラストレーター 坂内若(https://twitter.com/sakauchi0)

製品名は『Synthesizer V AI 重音テト』ですが、ネットでは「重音テトSV」や「SVテトさん」なんて呼ばれてるのをよく見かけます。後はSynthV重音テトとか重音テトAIとか。自分はSVテトさん呼びが多いです。

そしてSynthVの多言語対応機能のおかげで日本語、英語、中国語に対応しているトリリンガールなテトさん。

つまり日本語だけじゃなく英語や中国語でもお喋りできるってわけですね(調声さえできれば)。テトさんすげぇ。

キャラ衣装のデザインを担当された絵師様は坂内若さん。

UTAUテトさんの衣装も大好きですが、今回の衣装もめちゃくちゃ大好き。坂内さんありがとうございます!衣装めっちゃ素敵です!

因みにテトさん公式Twitterで三面図が公開されてます。ファンイラストの参考になるぜ。

SVテトさんはこんな感じで喋るぞ!重音テトSVのトークサンプル5種

こっから本題!

実際にSVテトさんに喋ってもらった動画がこちらです!

サンプル①〜④は調声晒しスタイルなので、ご自身の調声の参考にもどうぞ!

トークサンプル① 君はじつに馬鹿だな

「テトさんと言えばまずはこれでしょ!」というわけでテトさんの決めゼリフ。SVテトさんが届いたその日にTwitterに投稿したやつです。

ピッチの変化を大きめにして楽しそうな感じが出るよう調声しましたが、可愛さもかなり出しつつ喋ってくれました。かなり感情豊か。

ていうか初使用の音源さんでここまで綺麗に且つ感情込めて喋ってくれるなんてそうそうないぞ。SVテトさんポテンシャルすごすぎん……?

因みに発売日ということもあってか、このツイートかなり多くの人に反応もらえました。ありがとうございます!

トークサンプル② 今日のご飯はグラタンでーす

こちらはセリフカバー。

元ネタは『のんのんびより』の蛍ちゃんがおままごとしてた時のセリフです。

別に名言とかではなく、作業用にアニメ流してたらちょうどそのシーンだったんでカバーさせてもらいました。

小学生(には見えないけど)の蛍ちゃんのセリフということで、幼さ&可愛さが出る調声を意識。

SVテトさんもそれにしっかり応えてくれていい感じに喋ってくれました!流石SVテトさん。

トークサンプル③ あ、おはよ。お寝坊さんだねぇ

「朝起きたらテトさんが先に起きてた」っていうシチュエーションを想定したセリフ。

テト親(テトさんファンのこと)なら「テトさんと同棲したい!」という願望をお持ちの方も多いはず。そんな方々にはめっちゃ刺さるセリフではないでしょうか。自分はこれでもかってくらい刺さった。

御託は置いといて、調声的には今までのサンプルと違ってテンション低めで静かに喋る感じを意識してます。

元気系や可愛い系以外にこんな声も出せるのかSVテトさん……。

トークサンプル④ GW終わっちゃったねー

ゴールデンウィークの最終日(2023/5/7)に投稿したSVテトさんの調声晒し。

ゴールデンウィークが終わってしまい失意のどん底にいる皆さんに、また普段の日常を頑張ってもらおうという思いを込めて調声しました(嘘)。

最初のセリフはトークサンプル③以上に低めのテンションになるよう調声し、ゴールデンウィークが終わって悲しい感じを意識してます。

続くセリフは可愛らしさを強調し、最後の煽りのセリフで元気いっぱい且つ楽しそうに喋ってもらいました。

特に最後のセリフはうちのテトさんらしさが出て結構お気に入り。

トークサンプル⑤ 日常HANASU994

最後のサンプルは調声晒しではなく、紙芝居形式の動画です。

こちらは自分がYouTube等に投稿してる『日常HANASU』という作品。内容は所謂ソフトウェアトーク劇場ってやつですね。それにSVテトさんにも登場してもらいました。

他のサンプルより尺が長い分、色んなセリフを表情豊かに喋ってもらってます。

序盤はテンション高め、中盤は静かに優しく語りかけるように、そして終盤は強めの発声で怒り気味、といった感じ。

もう感情が変幻自在でヤバい。良い意味でバケモノ音源さんだな……!

以上、こんな感じで使用してまだ短い状態にも拘らず、人間みたいに感情が込められた声で喋ってくれます。スゴすぎるぜSVテトさん!

ここがいいね!UTAUテトさんと比較したSVテトさんのメリット3つ

上記のサンプルも踏まえつつ、SVテトさんを喋らせて感じたメリット・デメリットをまとめていきます。

せっかくなんで普段めっちゃ使ってるUTAUテトさんと比較してどうなのか、って所に着目して書いていくぜ!

まずはメリットを3つ。

メリット① 声質がかなり生っぽい!そこまでパラメータ弄らなくてもかなり人間っぽい声になる!

調声してるときに自分が一番びっくりしたのはこれですね。

マジで声質が生っぽい

喋らせるセリフにもよりますが、ピッチ曲線さえそこそこ書けてれば他のパラメータ弄らなくてもかなり人間らしい声で喋ってくれます

Synthesizer Vパラメータ
因みにSynthVで弄れるパラメータはこんな感じ(ボーカルスタイルのところは音源さんによって異なります)。色んなパラメータがあってガッツリ調声もできるぜ!

試しにさっきのトークサンプル①を、ピッチ以外のパラメータを全てデフォルトにして喋ってもらった音声がこちら。

ジェンダーもデフォルトにしたんでちょっと太めな声になってますが、声の生っぽさは健在です。

何ならもうこのまま公開しても問題ないレベルで自然なお喋り。これがAIの力なのか……!

もちろんUTAUテトさんでもピッチだけで綺麗に喋ってくれることはあるんですが、声質の関係か「生っぽい声」にはあんまりならないですね(少なくとも自分には出来ねぇ)。

まぁあのほんのり機械っぽさのある声自体はUTAUテトさんの大きな魅力なんですが、自然なお喋りを追求するならやっぱりパラメータの調声はやりたいところ。

でもパラメータの調声って結構難しくて泥沼になることも多いんですよね……。自分もしょっちゅう泥沼ってる(そこがHANASUの醍醐味でもありますが)。

そんなパラメータ調声無しでも綺麗に喋ってくれるのはSVテトさんの大きなメリット。

特にお喋り調声初心者の方には有難いところではないでしょうか!

メリット② 4つのボーカルスタイルはパラメータで自由に混ぜられる!声のニュアンスがいろいろ変えられて表現の幅が広い!

SVテトさんで使えるボーカルスタイル(UTAUで言うところの表情音源)はJoyful、Cute、Power、Mellowの4種類

UTAU使いの人なら

あーじゃあ4種類の声が出せるんだな

ってなりそうですが、SVテトさんの場合は4種類どころではない!

なんとこの4つのボーカルスタイル、パラメータで自由に混ぜることができちゃいます!

言っちゃえばボーカルスタイルの混ぜ具合により声の組み合わせは無限大

組み合わせ次第で色んな声のニュアンスが出せて表現の幅がめっちゃ広い!ヤバいぜSVテトさん!

Synthesizer V AI 重音テト ボーカルスタイル
操作画面右側にある音声タブ(マイクの形のボタン)の『ボーカルスタイル』のところで各ボーカルスタイルの初期値を設定できます。範囲は0%~150%で5%刻み。
お気に入りの組み合わせなんかはプリセット登録もできちゃいます。超有能。
Synthesizer V AI 重音テト ボーカルスタイル パラメータ編集
さらに操作画面下側にあるパラメータのところで連続的に値を変化させることも可能!
画像ではCuteとJoyfulのパラメータ変化を表示してます(白い線がCute、灰色の線がJoyful)。調声の幅がすげぇ。

因みに各ボーカルスタイルの声質は大体名前の通り。

その上で、自分が使ってみて感じた特徴はこんな感じです。

  • Joyful……若干元気のあるような声。パラメータ上げると声が明るめになる印象。デフォルト(各ボーカルスタイル0%の状態)との違いは小さめ。
  • Cute……可愛らしさのある声。Joyful同様上げると声が明るめになる感じで、こちらもデフォルトとの違いは小さめ。
  • Power……力強さのある声。UTAUで言うところの強音源みたいな感じ。上げると強めの発声になる
  • Mellow……艶やかさのある声。上げると優しめな感じが出てくる。あと語尾の息成分が強めな印象。

PowerとMellowはデフォルトとの違いが比較的大きめで使いやすかったですね。

実際、トークサンプル⑤ではデフォこんを慰めてるところでMellowを、モモちゃんへのツッコミでPowerをふんだんに使っております!

Synthesizer V AI 重音テト 調声晒し1
トークサンプル⑤の「もう……君はじつに馬鹿だなぁ」辺りの調声晒し。
全体的にMellowを強めにして、所々Joyfulを混ぜて明るさを足しています。
後ろのテトさん可愛い。
Synthesizer V AI 重音テト 調声晒し2
こちらは終盤の「あのー雰囲気ブチ壊さないでくれます?」辺りの調声晒し。
Powerフル活用です。
後ろのテトさん(ry

UTAUテトさんも叫び音源や囁き音源といった超優秀な表情音源があるんで、感情込めたHANASUは可能です。むしろUTAU音源さんの中でもかなり得意な方だと思います。

ただ、UTAUテトさんの場合は良くも悪くも「0か100か」みたいな調声になりがち(もちろんそれが悪いってわけではないんですけどね)。

この部分は囁き音源で、この部分は叫び音源で喋ってもらうぜ!

ってのはできるんですけど、SVテトさんみたいに

この部分は囁き音源50%、叫び音源70%で喋ってもらうぜ!

ってのはちょっとムリ。

UTAU重音テト 調声晒し1
こんな感じでノート毎に表情音源を切り替えることは可能(画像では囁き音源を部分的に使ってます)。
しかし複数の音源を混ぜ合わせる機能はない……。

なんで、

  • 表情音源を混ぜて複雑なニュアンスの声を出したいぜ!
  • 表情音源をフェードイン・フェードアウトさせて感情の変化を表現したいぜ!
  • 自分だけのSVテトさんボイスを調声したいぜ!

って場合はSVテトさんの方が向いてるって感じですね。

メリット③ 英語音声の声質は日本語音声と近め!一緒に使っても目立ちにくく、音選びの選択肢が広がる!

スペックの項でも述べた通り、SVテトさんは英語と中国語の発声にも対応してます。

中国語は全くできないんで使ってませんが、英語の方はちょっと使ってみたところ日本語音声の声質と結構近い!

なんで一緒に使っても目立ちにくいです!

は?上のトークサンプル全部日本語で喋ってんじゃん

と思われてるそこの方!

まぁ実際セリフ自体は完全に日本語なんですが、実は1か所英語音声を使ってるところがあります。

それはトークサンプル④の「また明日から~」の「あ」の部分。

Synthesizer V AI 重音テト 英語音声
ここ。よく見ると発音記号が英語音声の「ah」になってます。
因みにノート毎の言語設定は、ノートを選択した状態で操作画面右端にあるノートプロパティタブ(音符の形のボタン)の『言語』のところで変更可能。

最初は普通に日本語音声の「あ」で調声してたんですが、なんか発音がしっくりこなくていろいろ弄ってたところ、この英語音声に行きつきました。

マジで英語音声とは思えないくらい自然な日本語になってるぜ(まぁそもそも短すぎて分かり辛いってのもあると思うが)。

こんな感じで声質が近いと「英語音声を日本語音声の代わりに使う」という調声方法がやりやすく、音選びの選択肢が広がります。何回も言ってるがSVテトさんすげぇ。

この調声方法、要はさっきの「この部分は囁き音源で、この部分は叫び音源で喋ってもらうぜ!」ってのと同じです。なんでもちろん英語音源があるUTAUテトさんでも可能。

なんですが、UTAUテトさんの英語音源って他のテトさん音源とちょっと声質違うんですよね(これは音源の収録時期が違うとどうしても発生しちゃったりするんで仕方ないことでもあります……)。

なんで適当に使うと違和感が出やすく、他の音源と自然に混ぜるのが結構難しい!

自分もなかなか誤魔化せるほどの技術がなく、英語音源を混ぜてHANASUすることはかなり少ないです……(英語音源メインでHANASUする時に他のテトさん音源をちょっと混ぜるってことはあるが)。

調声スキルがあれば解決する話なんですが、無くても英語音源が活用しやすいってのはSVテトさんの魅力の1つだと思います!

因みに英語で喋るとこんな感じです

後日、SVテトさんに英語で喋ってもらいました!

セリフは「You are really silly! Oh yeah!」。「君はじつに馬鹿だな」を英訳したやつです(英訳が正しいかどうかは不明)。Oh yeahはノリで入ってます。

英語は全然詳しくないんですが、分からんなりにそれっぽい発音になるよう調声してみました。

今回は完全に英語音声のみ使用。やっぱり声質は日本語音声に結構近いですね。これはかなり調声に使えそう!

ここはもうひとつかな……UTAUテトさんと比較したSVテトさんのデメリット3つ

続いてデメリットを3つ。

上記の通りSVテトさんは本っ当にスゴい。

しかしそれでもUTAUテトさんと比較するとデメリットに感じる部分もあります。

つまり!UTAUテトさんも全然負けてないってことなんだぜ!

デメリット① 囁き音源が無い!息混じりの声を出したい場合はパラメータを弄る必要がある

個人的に1番辛いデメリットがこれ。

SVテトさん、囁き系のボーカルスタイルがない!

一応Mellowがちょっと近い感じするけど、UTAUテトさんの囁き音源に比べると全然息成分が足りない。

なんでSVテトさんで息混じりの声を出したい場合はブレス等のパラメータを弄ってやる必要があります。なんで調声の手間がちょっと増えちゃう……。

Synthesizer V AI 重音テト 調声晒し3
またまた登場のトークサンプル⑤の調声晒し。デフォこんを励ます部分はちょっと息混じりな声で喋ってほしかったので、Mellowとブレスの合わせ技で再現してます。
囁き系のボーカルスタイルがあればそれの調声だけで再現できたかも知れない……。

一方、UTAUテトさんの場合は囁き音源が公開されており、パラメータで調声しなくても息混じりの声が簡単に出せちゃいます。めっちゃ楽。

しかもこの囁き音源かなり使い勝手がよく、ボソボソ喋りを表現したり弱音源や無声音代わりに使ったりとHANASUで大活躍でした。

UTAU重音テト 調声晒し2
こんな感じで弱音源と混ぜ合わせて弱めのお喋りを再現できたりします。囁き音源めっちゃ便利。

それだけにSVテトさんで囁き音源が無いのはかなり残念……。

今後アップデート等で追加されることを切に、切に願います。頼む!

……因みに同じSynthesizer V AIの歌声データベースである弦巻マキちゃんには『Whisper』っていう囁き声系のボーカルスタイルがあります。

どうして持ってこなかったSVテトさん!。°(°`Д´ °)°。

デメリット② ボーカルスタイルによる感情のこもり方はそこまで大きくないかも……。極端な感情表現は音源豊富なUTAUテトさんの方が得意!

音源関連のデメリットをもう1つ。

メリット②でSVテトさんのボーカルスタイルがすげぇってことを書きましたが、感情のこもり方自体はそんなに大きくない印象

なんで「めっちゃ怒りながら喋る」みたいに極端な感情表現はあまり得意じゃないように感じました

例えばPowerのパラメータを上げれば怒ってるように喋ってはくれます。が、ブチギレて叫んでるような喋り方はPowerだけだとまだ力不足感があり難しい……

それに対してUTAUテトさんには『叫び音源』と『力み音源』というめちゃくちゃ力強い声の音源があります。

声の強さは明らかにPower以上!↓の動画のように叫ぶのはお手の物だぜ!(終盤の「なんとぉー!」で叫びと力み、「もうやぁだぁ!!」で叫びを使ってます)

更にUTAUテトさんは音源数がかなり豊富で、囁きや叫び、力み以外にもめっちゃ便利な音源がいろいろ公開されてます。

まとめるとこんな感じ。

SVテトさんボーカルスタイル一覧 UTAUテトさん音源一覧
Joyful
Cute
Power
Mellow
囁き音源
叫び音源
力み音源
弱音源
エッジ音源
滑らか音源
英語音源
エクストラ音源
(巻き舌、息、語尾息、一部の無声音)

SVテトさんと比べると特殊な音源が揃ってる印象。

特にエッジやエクストラ音源は常用する音源ではないものの、「ここぞ!」というときに使うととんでもない表現力を発揮します。流石UTAUテトさんだぜ!

エッジ音源については過去に記事にしてるんで、気になる方は是非どうぞ。

edge1
UTAU音源『重音テト』にエッジ音源と語尾息吸音源が追加!HANASUで使ってみました2021年10月10日、大人気UTAU音源『重音テト』に新しくエッジ音源と語尾息吸音源が追加されました! エッジ音源とは エッジボ...

こんな風に、極端な感情表現や特殊な音源による表現力が凄まじいUTAUテトさん

メリット②のように複雑なニュアンスの表現は得意なSVテトさんですが、この点に関してはUTAUテトさんの方に分がある感じです。

ボーカルスタイルでもっと声質がガラッと変わるなら違ったかも知れないですけどね。……アップデートで強化されたりしないかな。

追記

SVテトさんの歌声データベースバージョンアップ(ver.100→ver.101)で多少改善されました!

前よりもボーカルスタイルの声の変化が大きい!嬉しい!ありがとうございます開発元さん!

この調子で更なる強化・改善期待してます!

デメリット③ 無料のライト版は機能制限あり……。UTAUテトさんと違い、本領発揮するには有料版が必要

これはUTAUテトさんが強すぎて仕方ないデメリット。

メリットの項で述べた通り性能えげつないSVテトさんですが、SVテトさんは有料のソフト。

故に使うには銭が必要になります。

一応『ライト版』っていう無料のお試し版が公開されてるんですが……

これ、機能制限や使用に制約があって自由度低いです

ざっくりまとめるとこんな感じ。

  • ボーカルスタイル機能が使えない
  • 歌声の言語は日本語のみ
  • レンダリングモードは速度重視のみ
  • 商用利用禁止
  • 個人に限り使用した作品の公開が可能
  • 作品公開時は「Synthesizer V AI 重音テト ライト版を使用」の表記が必要

中でもボーカルスタイルが使えないってのは痛く、SVテトさんの本領発揮ができない……

Synthesizer V AI 重音テト ライト版選択
Synthesizer V Studio ProでSVテトさんライト版を選択した状態。
言語は日本語しかなく、ボーカルスタイルはそもそも選べなくなってる……。

さらにレンダリングモード(要は音声出力するときのモード)が速度優先しかなく、音質も若干低めです。

上で使ったパラメータ全てデフォルトのトークサンプル①でSVテトさん製品版とライト版を比較するとこんな感じ。

Synthesizer V AI 重音テト 製品版を使用
Synthesizer V AI 重音テト ライト版を使用

うーん……ライト版の方がちょっとノイズある感じ……(ヘッドホンで聞くと分かりやすいです)。

まぁ有料ソフトなんで無料版の方がスペック落ちるのは仕方ないことなんですけどね。

一方のUTAUテトさんは全ての音源が無料で機能制限は無し

この性能を無料で使えるって、冷静に考えてスゴすぎん?ヤバいぜUTAUテトさん!

ただ、SVテトさんライト版も「デフォルトだとどんな感じで喋るのか」の確認にはめっちゃ有用。

気になる方はダウンロードして使ってみて下さい(Synthesizer V Studio無い方は一緒にSynthesizer V Studio Basicもダウンロードしてね)!

SVテトさんライト版DLページ:https://www.ah-soft.com/trial/synth-v.html

SVテトさん関連でありそうな疑問3つと個人的回答

ついでに、SVテトさん関連で出てきそうな疑問と個人的な回答についてもつらつら書いときます。

Q.ぶっちゃけSVテトさんとUTAUテトさんどっちがオススメ?

A.ぶっちゃけどっちもオススメ!でも調声が初めてならSVテトさんのが良いかも

上記の通り、SVテトさんもUTAUテトさんもめっちゃ高性能なんでマジでどっちもオススメ

ただ、

ボーカルシンセサイザーでお喋りの調声するの初めてだぜ!
そもそもボーカルシンセサイザー触るの初めてだぜ!

って方にはSVテトさんのが良いかもです。

理由は2つ。

1つ目はメリット①で述べたように元の声が生っぽいのでパラメータでの調声を省けるから

そして2つ目はUTAUの方が操作感が独特だから

初心者のうちはそこまでがっつりパラメータの調声するのも難しいし、独特な操作感のUTAUをいきなり使うのも大変だと思います。

なんで初めてなら扱いやすいSVテトさん&SynthVのがオススメかなって気がしますね

まぁでも結局は好みの問題なんで、どっちも使ってみて自分に合う方を選ぶのがベストだぜ!幸い両方無料で使えるしな!

SVテトさんライト版DLページ:https://www.ah-soft.com/trial/synth-v.html

UTAUテトさんDLページ:https://kasaneteto.jp/utau/

UTAUDLページ:http://utau2008.web.fc2.com/index.html

Q.Synthesizer V Studio Proは買うべき?

A.ガッツリ調声しないなら別に要らないけど、SVテトさんに本領発揮して欲しいなら買うべき!

Synthesizer V Studioとはエディターソフトのことで、要はSVテトさん等の歌声データベースを操作するためのソフトです。

で、Synthesizer V Studioには有料版の『Pro』と無料版の『Basic』があり(Web版もあるけど今回は割愛)、SVテトさんにはBasicが最初から付属してます。

なんでPro買わなくてもSVテトさんに歌ってもらったり喋ってもらったりすることは可能。

がしかし、BasicもSVテトさんライト版のように機能制限があります

ProとBasicの違いについてはAHSさんの製品ページに比較表があるんでそれ見てもらえば分かるんですが、一部曖昧な表現になってるんでそこについて言及しときます。

なんとBasic、ボーカルスタイルとトーンシフト、そしてチューニング機能が使えません。ここでもボーカルスタイル使えないんかい!

Synthesizer V Studio ProとBasicの違い
画像左側がSVテトさん製品版をProで読み込んだ状態、右側がBasicで読み込んだ状態。
ボーカルスタイル、トーンシフト、チューニングの項目がなくなってます。マジかよ。

恐らく比較表ではProの『追加機能』の項にある『追加パラメーター』ってのがこれらのこと差してるんかなって思います。

チューニング機能は自分の場合ほぼ使ってないんでいいかなって思うけど、ボーカルスタイルは言わずもがな、トーンシフトも結構声変わるんで調声で使えないのはかなり痛い。これ無いことはちゃんと分かるように表に書いた方がいいんじゃないかなAHSさん……。

まぁ要するにSVテトさんに本領発揮してもらうには製品版SVテトさんとSynthesizer V Studio Proが必要ってことですね。

というわけで

そこまでパラメータ使ってガッツリ調声しないぜ!

って方はProなくてもいいですが、

ボーカルスタイルとかトーンシフトとかガッツリ使って調声するぜ!

って方はPro(と製品版SVテトさん)買った方がいいです。なかなかお金がかかるぜSVテトさん。

スターターパックならちょっと安くSVテトさんとProを揃えられる

ただ、ありがたいことにProには『Synthesizer V Studio Pro スターターパック』というラインナップが用意されてます。

これはSynthesizer V Studio Proのパッケージ版に『好みのSynthV歌声データベースを1種ダウンロードできる』すげぇクーポンがセットになってるやつ。

これ買ってSVテトさんダウンロードすれば、SVテトさんとProをそれぞれ買うよりちょっと安くなるんでお得です。

少しでも節約しつつSVテトさんとPro揃えたいならスターターパックがオススメ。

ただし!スターターパックで手に入るSVテトさんはダウンロード版なんで、SVテトさんのパッケージは手に入りません

Synthesizer V Studio ProもSVテトさんのパッケージも両方欲しいぜ!
Synthesizer VはDL版でもいいけど、SVテトさんでもパッケージ欲しい!

って場合はそれぞれ買うしかねぇです。

まぁそんな劇的に値段は変わらんので十分アリな選択肢。

Q.UTAUテトさん愛用してるんだけど、SVテトさん買うべき?

A.是非買ってほしいけど、UTAUテトさん好きなら無理して買う必要は全然ないです

SVテトさんは性能すげぇし、何よりテトさんは自分の最推し音源さん。

そんなテトさんが商業ソフト化を果たしたんだから、もう全人類に買ってほしいってのが正直なところです。

ただ、UTAUテトさんもめちゃくちゃ高性能だし、UTAUテトさんにしかない魅力もあります

特に分かりやすいところだとですかね。

UTAUテトさんとSVテトさんの声を聴き比べてみると、似てはいるんですがやっぱり同じ声ではないと思います。特に高音になると変わってくるイメージ。

音声合成ソフトにとって声はめちゃくちゃ重要な要素なんで

テトさんと言えばこの声!この声が大好きでテトさん好きになったんだぜ!

って方も多いんじゃないでしょうか。

そんな感じでUTAUテトさんだけが持つ魅力に惹かれてUTAUテトさん愛用されてる方は、無理してSVテトさん買う必要はないです。

引き続きUTAUテトさんの作品作り頑張ってくれ!自分もSVテトさんばっかじゃなくUTAUテトさんのHANASUもどんどん作るからな!

まとめ UTAUテトさんとはまた違ったお喋りをしてくれるSVテトさん!新たな選択肢として可能性を感じるぜ!

以上、SVテトさんこと重音テトSVの性能や喋らせてみて感じたメリット・デメリットをまとめました。

とにかく感じたこと、思ったことをめちゃくちゃに書いたんで全然まとまってないかもしれませんが、

端的に言ってSVテトさん最高です!スゴすぎる!

UTAUテトさんと甲乙つけがたいほど高性能で、UTAUテトさんにはない魅力が沢山

それでいてUTAUテトさんと違い過ぎないという、めちゃくちゃいい仕上がりだと個人的に思います!マジで発売されてくれてありがとう……!

UTAUテトさんのHANASUも素晴らしいですが、SVテトさんのお喋りもめっちゃ魅力的。今後のテトさんの新しい選択肢として、可能性をギンギンに感じるぜ!

ボーカルシンセサイザーなだけに歌に注目されがちですが、喋りに関してもスゴくポテンシャルの高いSVテトさん

HANASUやトクロをやってる方はもちろんのこと、初めてボーカルシンセサイザーを喋らせてみたい!って方にもめっちゃオススメです!

是非ともSVテトさん使ってみて下さい!そしてテトさんをもっともっと広めてくれ!

めっちゃ長くなった!今回は以上です!それではノシ

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