オンラインで本格的な遊戯王OCGのデュエルが楽しめるゲーム『遊戯王マスターデュエル』がついに配信開始しました。私も配信日から早速遊ばせてもらっています。
しかし、私は遊戯王カードをコレクションするだけでデュエルに関しては超絶初心者。ルールはゲームのチュートリアルでなんとか理解できるものの、強いデッキの組み方はまるで分かりません……。
というわけで「なんか初心者でも使えるデッキないかな~」と調べていて見つけたのが『時械神デッキ』。
時械神とは以下のような効果を共通でもっているモンスターカードです。
- 自分のフィールドにモンスターカードがない場合にリリース無しで召喚できる。
- 戦闘や効果で破壊されず、戦闘での自分へのダメージが0になる。
- 自分のターンの最初にデッキに戻る。
これらに加えて、それぞれの時械神固有の効果も持っています。時械神デッキは、そんな時械神たちを主軸にして戦うデッキです。
本記事では、デュエル初心者の私が実際に時械神デッキを使ってみて感じた使用感や戦術、メリットやデメリット等をレビューしていきます。
私が使っているデッキレシピも載せていますので、私と同じく初心者の方、時械神デッキを初めて使うという方は参考にしてみてください。
使ってみた感想 まさに初心者にオススメのデッキ
もうとにかく初心者にはオススメできるデッキだな、というのが率直な感想です。
その理由は主に次の2つ。
初心者オススメポイント① 基本の戦術がめっちゃシンプル。ソリティアしなくていい!
まず1つ目が非常にシンプルな基本戦術。どんな戦術かというと、『時械神を召喚して攻撃するだけ』なんですよね。めっちゃシンプル。
しかも時械神は自分フィールドにモンスターがいなければ、そのままポンと召喚できちゃいます。つまりソリティアしなくていいんです。
現在の遊戯王は様々なカードを出しては引いて、引いては出してを繰り返し、そのコンボで強力なカードを召喚していきます。その様相が俗に『ソリティア』なんて呼ばれているのですが、これが初心者には難しいのなんの……。私もやってみようとしたのですが、脳みそが理解するのを拒否して諦めました。
しかし、時械神デッキでは基本的にそういうコンボはしません。上記の通りコンボしなくても時械神をいきなり出せちゃうわけですから。しかもその時械神がそこそこ強いカードなので初心者でも割と勝てます。
簡単に召喚できて、しかも強い。まさに時械神は『遊戯王初心者にはうってつけ』なカードですね。
初心者オススメポイント② デッキの制作難易度が低い
もう1つのオススメポイントがデッキの制作難易度。
なんとデッキに必要な時械神のほとんどが低レアリティのNかR。なので簡単に揃えられちゃいます。強い上に簡単に手に入るとかヤバすぎるぞ時械神。
個人的にオススメの揃え方はシークレットパック『未来よりの刺客』での10連です。必要な時械神はこのパックに全部収録されています。なので後に紹介するURの『時械神サンダイオン』を生成してこのパックを出現させ、10連を回せばなかなかの数の時械神を1度に集めることが可能。運が良ければ2枚目のサンダイオンやSRの『時械巫女』が当たることも。
ジェムやSR、URのCP(クラフトポイント)はできるだけ使いたくない!というのであれば、いらないNやRのカードを分解してNやRの時械神だけ生成するのもアリ。残りを汎用カードで埋めれば、それでも十分デッキとして成り立ちます。
極めつけにEXデッキも基本使わないので適当なカードを入れとけば問題なし。もうこれでもかってくらい低い制作難易度ですね。
時械神デッキの基本戦術とメインになるカード達
時械神デッキの基本戦術をもう少し掘り下げていきます。
上にも書いた通り、時械神デッキの基本戦術は『時械神で攻撃するだけ』。
といっても、時械神は基本的に攻撃力が0なので戦闘で相手にダメージは与えられません。しかし、戦闘することでそれぞれの時械神固有の効果が発動します。その中には相手のライフを削ったり、フィールドのカードを戻したりするものがあるのでそれらを駆使して勝利を目指す。これが時械神の基本的な戦い方です。
そして中でも特に活躍するのが以下のカード達。
『時械神ミチオン』
時械神デッキの中でも特に要になるカード。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズの終わりに、相手のLP(ライフポイント)を半分にします。なので序盤で使うことができれば相手のライフを8000から一気に4000にまで削ることが可能。数ある時械神の中でも、真っ先に出したいカードですね。
さらに時械巫女等他のカードを使ってミチオンを2体(もしくはミチオンとサンダイオン)を召喚し、攻撃した後にEXデッキから『超弩級砲塔列車グスタフ・マックス』をエクシーズ召喚して効果を発動すればダメージが8000になるので1ターンキルも出来ちゃいます(グスタフがURなのが難点ですが……)。
『時械神ラフィオン』
主にフィニッシャーになるのがこの時械神。
バトルフェイズの終わりにこのカードが戦闘を行ったカードを1枚選び、そのカードの攻撃力分のダメージを相手に与えます。
相手のモンスターによってダメージ量が変動するのは難点ですが、今の環境では割と高攻撃力のモンスターを出してくれるので場合によってはミチオン以上の高ダメージを叩き出すことも。
そして魔法カード『脆刃の剣』とのコンボにより、ミチオン同様1ターンキルが可能です。相手フィールドに攻撃力2000以上且つ攻撃表示のモンスターに脆刃の剣を装備し、ラフィオンで攻撃すれば脆刃の剣&ラフィオンの効果で合計8000以上のダメージが発生します。脆刃の剣がURなので編成難易度は上がっちゃいますが、余裕があれば狙っていきたいコンボです。
『時械神サンダイオン』
攻撃力・守備力4000という時械神随一のステータスを誇るカード。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズの終わりに相手に2000ダメージを与えます。
ミチオンやラフィオンに比べると少々小さめなダメージですが、こちらは相手の残りライフやモンスターに関係なく安定したダメージを与えることができます。ラフィオンに次ぐフィニッシャー候補ですね。
そして高い攻撃力のおかげで相手モンスターの戦闘破壊も可能。効果により戦闘ダメージを与えることはできませんが、魔法カード等で処理しきれなかった相手モンスターを片付けたいときに便利です。
難点として、このカードは召喚条件が他の時械神より厳しくなっています。他の時械神は自分フィールドにモンスターがいなければリリース無しで召喚できますが、サンダイオンはその条件+相手フィールドにモンスターが必要です。他の時械神と同じ感覚で使っていると召喚できない場合があるので注意。
そしてレアリティがURなので入手難易度が高い……。時械神デッキでは可能な限り欲しいカードですが、CPに余裕がない場合は上記のミチオン&ラフィオンに頑張ってもらいましょう。
時械神メタイオン
相手へのダメージと盤面のリセットを兼ね備えたカード。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズの終わりにメタイオン以外のモンスターを持ち主の手札に戻し、戻した数×300のダメージを相手に与えます。
時械神デッキではあまり時械神以外のモンスターを出さないので相手へのダメージは正直なところ稼ぎにくいです。なのでどちらかというと相手のモンスターを手札に戻す(専門用語でバウンスというらしいです)方がメインの使い道といった印象。相手がEXデッキからめちゃくちゃモンスターを並べた時には大活躍します。
地味な注意点として、メタイオンは守備表示だと戦闘ダメージを0にする効果が発動しません。まあ今まで使ってて困ったことはないのでそんなに気にしなくてもいいと思いますが。
あと何気に顔がすごい。
時械神ザフィオン
メタイオンの魔法・罠カード対象版といったカード。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズの終わりに、相手フィールドの魔法・罠カードを全てデッキに戻します。
メタイオンと違うところは相手へのダメージが発生しないのと、手札ではなくデッキに戻すというところ。なので次の相手のターンに戻したカードがまた出される、ということが起きにくいです。効果さえ発動できれば、魔法・罠カードを多用するデッキには良い対応策になってくれます。特に現環境で猛威を振るうエルドリッチデッキにはなかなか刺さることが多いですね(まあ相手も分かってるから無効化されることも多いですが……)。
オマケの効果でフィールドから墓地に行った場合にドローする効果もありますが、時械神は効果の関係上なかなか破壊されないので滅多に発動することはないです。今まで自分も1、2回発動したくらい。ホントにオマケ程度と考えといて良いと思います。
時械神カミオン
ちょっと地味な効果ですが、意外と便利な時械神。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズの終わりに相手フィールドのカードを1枚デッキに戻し、500ダメージを与えます。
モンスターでも魔法・罠カードでも戻せますが、メタイオンやザフィオンと違い1枚だけ。ダメージも500だけと一見イマイチな効果に見えます。
しかし特筆すべきはこの効果に対して相手はカードの効果を発動できないというところ。つまり効果さえ発動してしまえば、相手はこの効果を妨害できません。『召命の神弓-アポロウーサ』のように効果の発動を無効化してくるようなモンスターを一方的に戻せます。そういう妨害カードを除去する時に非常に便利なカードですね。
時械神ラツィオン
今までの時械神とはちょっと違う面で活躍するのがこのラツィオン。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズの終わりに相手の墓地のカードを全てデッキに戻します。
墓地のカードを多用するデッキに対して活躍してくれますが、個人的にはもう1つの効果の方が便利。
その効果というのが、1ターンに1度、相手がドローした時に1000ダメージを与えるというもの。こちらは戦闘を行わなくても発動します。
時械神は戦闘によって発動する効果で戦う関係上、戦闘を行えない先攻ではマジでやることがありません。なので基本的に後攻を選ぶのですが、もし相手に後攻を取られた場合、このカードを出しとけば相手のターンに確実にダメージを与えることができます。カミオン同様、意外と便利なカードです。
時械巫女
上でちょっと名前が出た時械神専用のサポートモンスター。
持っている効果は以下の4つです。
- 自分フィールドにモンスターがいない場合に手札から特殊召喚ができる。
- 時械神をアドバンス召喚(フィールドのモンスターを生贄として使う召喚)する場合にこのカード1枚で召喚できる。
- このカードをリリース(フィールドから墓地に送る)してデッキから攻撃力0の時械神を1枚手札に加える。
- 墓地のこのカードを除外してデッキから攻撃力0の時械神を特殊召喚する。
このカードは時械神と違って戦闘によって発動する効果はなく、③と④の効果でデッキから状況に応じて必要な時械神を呼び出すのがメインの使い方になります。
私は主に、
- ①の効果で時械巫女を特殊召喚する。
- その後③の効果で必要な時械神を手札に加え、その時械神を召喚する。
- 以降ゲームを進めていき、手札に時械神がなくなった場合に④の効果で必要な時械神を特殊召喚する。
という風に使っています。時械神デッキは時械神が召喚できないと何もできないので、めちゃくちゃ重要なカードです。
ただ難点もいくつかあり、まず呼び出せる時械神は攻撃力0のものだけなのでサンダイオンは呼び出せません。そして④の効果は別の特殊召喚を使ったターンは発動できず、逆にこの効果を発動すると他の特殊召喚が使用不可能になります。つまり①の効果で時械巫女を特殊召喚しちゃうと④の効果は使えないわけですね。
そして最大の難点がサンダイオン同様このカードもレアリティが高いこと(SRなのでサンダイオンよりはマシですが)。一応なくてもデッキとしては成り立ちますが、時械神デッキでは大活躍するカードなので可能な限り3枚用意することをオススメします。
強いデッキだが弱点もある
上記のカード達を主に活用し、勝利を目指していくのが時械神デッキ。どれも強いカード達ですが、もちろん弱点もあります。
特に私が感じたのがバウンス(手札やデッキに戻すこと)や除外に弱い、というところ。
時械神は効果により破壊はされないのですが、バウンス・除外に対しては完全に無防備。そして基本的に自分フィールドのモンスターは時械神1体だけということが多いので、1回バウンス等を食らっちゃうとフィールドがガラ空きになり相手から猛攻撃されちゃいます。私はこれで負けるパターンが多いですね……。特に『鉄獣戦線 凶鳥のシュライグ』なんかによく時械神を除外されてます……。
後は効果の無効化。これにより破壊されない効果を無効にされると、サンダイオン以外の時械神は攻撃力・守備力0の激よわモンスターになっちゃいます。こうなるともう破壊され放題……。
これをよくされるのが罠カードの『スキルドレイン』。現環境でたくさん見かけるエルドリッチデッキでよく採用されているのでマジで要注意です。
時械神デッキレシピ紹介と構成カードをざっくり解説
最後に私が現段階で使っているデッキレシピを紹介します。まだまだ未完成な状態ですが、そんな状態+超絶初心者な私が使ってもゴールド帯で勝率8割くらいを記録しています(流石にプラチナ帯に行くと負け越しがちになりますが……)。
※追記
こちらの記事でプラチナTier1まで行けた時械神デッキのレシピを公開しています!是非こちらもご参照ください!
モンスターカード
- 時械巫女 ×3
- 増殖するG ×2
- 灰流うらら ×1
- 怪粉壊獣ガダーラ ×2
- 時械神メタイオン ×1
- 時械神ラツィオン ×1
- 時械神ザフィオン ×1
- 時械神カミオン ×1
- 時械神ミチオン ×3
- 時械神ラフィオン ×3
- 時械神サンダイオン ×3
魔法カード
- サンダーボルト ×1
- ハーピィの羽根箒 ×1
- 強欲で貪欲な壺 ×1
- 強欲で金満な壺 ×3
- ライトニング・ストーム ×2
- 脆刃の剣 ×2
- 神縛りの塚 ×2
- カイザーコロシアム ×2
- 光神化 ×2
罠カード
- 魔女の一撃 ×1
- サモンリミッター ×2
EXデッキ
- 超弩級砲塔列車グスタフ・マックス ×2
- なんか適当な融合・リンク・エクシーズモンスター ×13
結構URやSRのカードが入ってますが、持ってないカードはこのレシピ外の時械神や持ってる汎用カード(『神の宣告』とか『サイクロン』とか)を代わりに入れても十分戦えます。
EXデッキはグスタフ以外なんでもOK。グスタフはできれば3枚欲しいところですが、最悪無くて大丈夫です。私が2枚しか入れていないのは、単純に持ってないから……。
時械神以外のカードをざっくり解説します。
『増殖するG』『強欲で貪欲な壺』『強欲で金満な壺』
ドロー手段として有名なカード達。このデッキは手札に時械神がなければ即負けに繋がるので多めに入れています。
『灰流うらら』
みんな大好き誘発娘。どんなデッキでも腐ることのない汎用カードですね。このデッキでも相手の展開妨害のために1枚忍ばせてます。
『怪粉壊獣ガダーラ』『サンダーボルト』『ハーピィの羽根箒』『ライトニング・ストーム』『魔女の一撃』
相手のモンスターや魔法・罠カードを破壊できるカード達。特にガダーラは破壊されない効果を持ってるモンスターカードを除去できるのでかなり便利です。
『脆刃の剣』『光神化』『超弩級砲塔列車グスタフ・マックス』
1ターンキルに使用するカード達。
脆刃の剣
上記の通りラフィオンとのコンボで使います。相手のフィールドに攻撃力2000以上の攻撃表示モンスターが出てきた時が狙い目。2000以上でなくても手札にガダーラがいればそれを召喚し、脆刃の剣を装備させれば1ターンキルに繋げることもできます。
ラフィオン(とステータスの関係でサンダイオン)以外の時械神で攻撃しても大ダメージが狙えるので積極的に使っていくのもアリ。
光神化
光神化は天使族のモンスターを特殊召喚できるカード。ミチオンの項で触れた1ターンキルに使います。手札にこのカードとミチオン×2かミチオンとサンダイオンがある時に一方を通常召喚、もう一方を光神化で特殊召喚すれば1ターンキルの準備完了です。その後は2体の時械神で攻撃してメインフェイズ2でグスタフを召喚し効果を発動する、といった流れです。
因みにこのカードを使えば相手のフィールドにモンスターがいない状態でもサンダイオンを特殊召喚できます。
『神縛りの塚』
レベル10以上のモンスターに「効果の対象にならず、効果で破壊されない」という耐性を付与するフィールド魔法カード。
時械神は皆レベル10なので、このカードによりめちゃくちゃ場持ちが良くなります。ただ相手のレベル10以上のモンスターも対象になるので注意。このカードを出しちゃうと、上記の脆刃の剣が相手のレベル10以上のモンスターに装備できなくなっちゃいます。脆刃の剣の1ターンキルを採用している場合はちょっと慎重になった方がいいかもです。
ついでにレベル10以上のモンスターが戦闘でモンスターを破壊した場合に1000ダメージを与えるという効果もあります。このデッキでこの効果を発動できるのはサンダイオンだけですが、サンダイオンの効果と合わせて1度に3000ダメージを与えることが可能。なかなかのダメージ源になります。
『カイザーコロシアム』『サモンリミッター』
どちらも相手の召喚を制限するカード。これらのカードで相手の展開を妨害し、時械神が戦いやすい状況を作り出します。
なんか適当な融合・リンク・エクシーズモンスター
強欲で金満な壺で除外するためのカードなのでマジでなんでもOKです。グスタフも除外される可能性もありますが、こればっかりは除外されないことを祈るしかない……。
より詳しい解説やこれら以外で時械神デッキと相性がいいカードをお探しの場合は、是非遊戯王カードWikiの【時械神】のページを参照して下さい。私もこちらのページを参考にしてデッキを作っています。
最後に 時械神は初心者の味方!
以上、初心者目線で見た時械神デッキの使用感や戦術、デッキレシピを紹介しました。
いろいろ書きましたが、とにかく要約すると時械神は遊戯王初心者の心強い味方です。
ソリティアしなくていいから簡単に使えるし、初心者が使ってもそこそこ勝てて、しかもデッキの制作難易度は低め。ここまで初心者向きのデッキも珍しいと思います。
皆さんも是非、時械神デッキを使ってみて下さい。たった1体で相手モンスター達と対峙し、そして圧倒する時械神の姿はめちゃくちゃカッコいいですよ。